前回、精神系の患者さんにとっては、他の今回は社労士として私が実際に訪問したクリニックのエピソードをお話ししようと思います。
以前、私が診察室で体験した光景ですが、患者さんや私とほとんど目を合わせることなく、ひたすらパソコンに向かって、質問した返答を“一所懸命に入力する女性医師と、その足元”の「便所スリッパ(見たままです)」がやたらと気になりました。そのあと、待合室に戻り今度は照明やら備品の汚れが気になり、受付職員が来院した他の患者さんに、予約時間が違っていることを何回も指摘している姿が、まるで宿題を忘れた小学生を叱る先生に見えました。あれこれ気になる小さな点が線や面でつながって、気分がよくなかったことを覚えています。
また、ある時は、診断書の代理請求で夕方に訪れたクリニック。そこは駅前ビルの繁華街の一角。周囲にオフィスも多く、ワンフロア―丸ごと占有の大きなメンタルクリニックでした。エレベーター降りたら、ざっと20から30名の人混み。廊下にまでパイプ椅子が置かれて、診察順番を待つ方々で溢れていました。まるで行列の出来る店でオーダーを待つような感じでした。私でさえ、気後れしそうな感覚に襲われた次第です。
ところが、同じように、診断書の代理請求で別のクリニックに来院したときです。待合室では10組ほどの順番を待つ方々が座っているにもかかわらず、なんとも落ち着いた空気を感じがしました。また、受付の対応は、言葉は少なく、しかし安心できました。その後に診察室でお会いした医師も待合室を体現したようなほんわか男性で、安心して会話ができたことが印象に残りました。
これらの「空気感」の経験は、決して一度だけの偶然でなくて、何度かの同じような経験から感じたものです。
次回は今回までのお話のまとめをしたいと思います。