前回のブログで年金制度は、老齢、障害、遺族の3つとお話ししました。この3つの年金制度に共通する最大の特徴は、「(給付される本人が)請求の手続きを行わなければならない」ということがあります。
市役所から来る選挙のお知らせの葉書みたいに、年金事務所から自動的にあなたは受給できますよと教えてくれるものではありません。その上、請求手続きを忘れた、また後で気付いても、後追いで受給できないこともあるので、大変重要です。
請求手続きするタイミングはどうやって知るのか?」というと、一般的には次のような場合が考えられます。
■老齢年金
「年金定期便」などでお知らせが郵送され、同年代の人も同じ時期に老齢年金の請求することになるので、入ってくる情報も豊富です。
■遺族年金
亡くなった方のご遺族は市役所等で色々なお悔やみの手続きを必ず行います。手続きの流れの中で、遺族年金の情報を知ることができます。
上記の老齢年金・遺族年金の二つは、適切な時期に行われるのが大半で、請求忘れの可能性は少ないと考えられます。一方、障害年金は、請求漏れ、請求遅れが発生しやすい年金制度です。
■障害年金
病院、リハビリ等の担当者、友人などから「障害年金」のことを聞くことはあります。また、自分でネット情報を検索はできます。
しかし、次のような理由で、請求漏れ、請求遅れが発生しやすい年金制度です。
・実際に障害年金が受給出来るか等のどうか、人により障害の種類や度合いが違うので単純な比較もできません。
・請求手続きも、障害の種類や度合いにより、異なるため、請求手続きが煩雑難解になります。
請求が遅れると、どうなるか?
例えば、障害基礎年金2級の場合は、1か月手続きが遅れると約6万5千円を失います。半年で約40万円、1年で約80万円の損失となります。
障害年金の支給開始時期は、「請求した月」で決まります。
そのため、一日でも早く請求書類を整え、提出することをお勧めします。